【大切なお知らせ】OEM・特注スイーツの「初期開発費」について、私たちの葛藤と決断
投稿日: 投稿者:KANAKOOOCHI

いつも和洋菓子心をご愛顧いただき、本当にありがとうございます。
本日は、企業様や店舗様からご依頼いただく「OEM(オリジナル商品の受託製造)」や「特注スイーツ」に関する、少し真面目な、そして私たちにとって非常に大きな決断についてお話しさせてください。
無償で開発をお受けしていた理由
これまで当店では、地元の農家さんや企業様のお力になりたいという純粋な想いから、オリジナルスイーツの試作や専用レシピの開発を「無料」でお受けしておりました。
「こんな素材を使って作れないか」「うちのお店だけの味を作ってほしい」
そんなご相談をいただくたび、私たち夫婦はパティシエとして厨房にこもり、試作を重ねてきました。子供達が寝静まってから2人で厨房にこもり納得のいくものができるまで、徹夜をする時も。
無添加でのレシピ開発の過酷さ
当店のスイーツは、マーガリンなどのバター代替品や、乳化剤、保存料、人工甘味料、合成着色料などを一切使用しない「完全無添加」です。
添加物に頼らず、100%自然の素材(抹茶、赤ビーツ、かぼちゃなど)だけでご希望の色合いを出し、味のバランスや保水性を整える作業は、一般的なお菓子作りの何倍もの時間と、職人の高度な技術を要します。
それでも、「喜んでいただけるなら」とその一心で、私たちは採算を度外視してご希望にお応えしてきました。もちろん、先方のご意見が最重要なので、先方に着色料の使用を求められた際には、柔軟に対応してまいりました。
直面した悲しい現実と、私たちの葛藤
しかし、大変悲しい現実がありました。
「やっぱり今回はやめておきます」とそのまま終わってしまうケースもありますが、1番心を痛めたのは、真心を込めてお作りしたサンプル(試作品)をお渡しした後、突然ご連絡が取れなくなってしまうことが何度か重なってしまったことです。最低限お支払いいただいている送料や原材料費さえも踏み倒されました。
ご依頼主様に騙すつもりなどはなかったのだと信じたいのですが…
私たちにとって試作の1回1回は、ただの作業ではなく「職人の魂」を削る時間です。連絡が途絶えてしまった虚しさとともに、「人を信用しすぎてしまったのかな…」と、落ち込み、葛藤する日々が続きました。
お店を守り、本物のパートナーと出会うために
このままでは、私たち自身が倒れてしまう。
そして何より、いつも当店を愛し、応援してくださるお客様に、安心で美味しいお菓子をお届けし続けることができなくなってしまう。
その間、何社かお断りしていた背景もありとても悲しくなりましたし、これが重なると和洋菓子心の存続にも関わってしまうと強い危機感を抱きました。
そして、この度、OEMや特注レシピの新規開発につきましては、職人の技術料および時間への正当な対価として、「初期開発費」を頂戴することにいたしました。
【本気で一緒に頑張りたいからこその「相殺」システム】
私たちが本当に求めているのは、開発費をいただくことではありません。
そのため、本発注となり初回ご注文件数が基準を満たした場合、お見積もりからこの「初期開発費」を全額相殺(お値引き)させていただく仕組みにいたしました。
本当に一緒に頑張りたいと思ってくださる業者様をお守りし、共に成長していくためのフィルターであり、苦渋の決断であることをご理解いただけますと幸いです。
これは、私たちにとってお店を守るための決断であり、同時に「ひとつのチームとして、本気で一緒に歩んでくださるパートナー様と出会うため」の決断でもあります。
「買い物は投票」という言葉があります。
私たちの「素材」「真心」「技術」という三位一体の理念に共感し、職人の手仕事に価値を感じてくださる企業様と、深く、長く、誠実なお付き合いをしていきたいと切に願っております。
決して器用な店ではありませんが、お選びいただいたからには、あなたのブランドにふさわしい、心にも体にも優しくて美味しい「本物」を、全力でお作りさせていただきます。長くなってしまいましたが、私たちの等身大の想いをお伝えしたく、筆を執らせていただきました。
今後とも、和洋菓子心をどうぞよろしくお願いいたします。
この記事を書いた人:かなくま(代表・大地加奈子)
和洋菓子心 代表 / 製菓衛生師。夫である店主(やすくま)の病気をきっかけに「食の安全」と向き合い、二人三脚で完全無添加のスイーツ作りに情熱を注ぐ二児の母。











